まるで趙之謙!?な国旗掲揚塔
さて、前回に引き続き今回も柳島氷川神社にある書を探していきましょう。
今回はこちら。「国威宣揚」の国旗掲揚塔です。白雲健書。(野本白雲?詳細不明)
私はこの字を見た時、パッと浮かんだのが、趙之謙です。
※画像は書遊さんのサイトより。
掲揚塔の「宣」の最終画と趙之謙の「一」の筆法(書き方のこと)が似ていると思いませんか?
趙之謙は清代の「碑学」を代表する人物です。篆隷をはじめ、北魏楷書を実践的に世に広めた人物と言っていいでしょう。
皇紀2600年はちょうど昭和15年(1940年)にあたります。この頃を代表し、北魏楷書や趙之謙の書法を日本に広めた書人といえば西川寧先生であり、寧先生38歳頃になります。
西川寧とは? | 書道専門店 大阪教材社(寧先生についてはこちらに詳しく紹介されていました。)
※画像は上記のサイトより。
白雲健という人物がこういった字を書いたのは、当時の北魏楷書流行の事実を示すものとして、面白いものですね。
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前回紹介した柳島氷川神社の碑についてはこちら